★ミッドナイト・プレスからのお知らせ
*岡田幸文「編集後記」(1983年から2019年までの約35年間)を当ホームページで掲載しています。詩人であり、編集者であり続けた岡田の「編集後記」を通して、昭和から平成にかけて、日本の現代詩がいかに書かれ、読まれてきたのかが伝わる貴重な資料ともなっていると思います。いずれ、一冊の書物にまとめることを考えていますが、それまで、ホームページ上でお読みいただければ幸いです。(隔日掲載/奇数日を目標としています)2020/4/29
*詩学1983,6~88,8 *「詩の新聞] *[詩の雑誌midnight press」創刊号((98)秋号〜2006年31号*「midnight press EXTRA」2008年夏 *「midnight press WEB」1号/2012.6 〜13号/2015.3 *刊行詩集について
12月22日、DOUBLE FANTASY John&Yoko へと出かけてきました。
会場では、各コーナーで、イマジン、ハッピー・クリスマスなどの曲が静かに流れていました。撮影が許されていて、時々シャッターを押しながら、ジョンとヨーコが大切にしてきたすべてをゆっくりと味わうことができました。
これまで、大宮、恵比寿、そして今回の六本木とジョンとヨーコの展覧会に足を運んだことになりますが、以前の二度のときには気づかす、今回はじめて気づいたこともありました。最後に、ヨーコがビデオメッセージで「ジョンは、夫であり、恋人であり、友人であり、そして、私と共に戦ってくれた戦友でもありました」と話していました。雲ひとつない青空の下、ススキの穂が光を浴びて、金色に輝いていました。ありがとうございます。ジョン&ヨーコ。
そして、今日はクリスマス・イヴ。岡田が以前書いたおすすめのクリスマス・ソングを紹介いたします。こちらからどうぞ。 (2020,12,24)

昨年5月に小社から『パゾリーニの生と<死>生きられた映像の詩学』を刊行された兼子利光さんの連載がこのたび始まりました。こちらからどうぞ。
「パゾリーニの書いた「<詩のような映画>」という映画についての考察を中心にして、パゾリーニの「表現の言葉としての映画」に対する考えに迫」る、貴重な論考になることと思います。
読者のみなさまと共に、たのしみにしたいと思います。(2020.12.18)
本日は、主宰者岡田幸文(2019年12月9日没)の写真(渡月橋で写したものです)と山本が書いた詩作品「渡月橋にて」を紹介させていただきます。(ミッドナイト・プレス 2020.12.9)
★写真をクリックすると、「渡月橋にて」をお読みいただけます。
本日、12月8日は、ジョン・レノンの命日でもあります。
ジョンについて書いた岡田の文章を掲載させていただきます。お読みいただければたいへんうれしく存じます。
(ミッドナイト・プレス 2020.12.8)
★写真をクリックすると、岡田の文章をお読みいただけます。
*「midnight press web」No.15を発行しました。
Special Edition for Koubun
Okada 2 は、岡田幸文追悼文集として、中村剛彦副編集長(臨時復活)編集により、発行されたものです。お手紙掲載・ご執筆いただきましたみなさま、心より御礼申し上げます。この8月に発行しましたSpecial Edition for Koubun Okada 1とあわせてお読みいただければたいへんうれしく存じます。(ミッドナイト・プレス 2020.10.30)
■第58回歴程賞に主宰者岡田幸文が選ばれました。
本日(2020年/令和2年 10月20日火曜日)、第58回歴程賞のメディアでの正式発表がありました。まさに「刀折れ矢尽きる」状況にありながらも、なおも闘い続けた、一人の名もなき戦士に手向けられた光のように感じます。岡田の仕事を認めてくださり、強く推薦してくださった方(がた)のその勇気に感謝いたします。ありがとうございました。
■第58回歴程賞
本日より二週間前にあたる10月6日(火曜日)、歴程賞選考委員会より封書が届きました。
歴程賞に「故岡田幸文氏の詩集『そして君と歩いていく』および「詩学」「midnight press」による詩壇への貢献」が選ばれました。というご報告でした。
謹んでお受けいたします。
とお返事申し上げました。岡田に代わり、心より御礼申し上げます。
また、これまで岡田を信じ、岡田と共に歩んでくださったみなさまに、この場を借りて、ご報告申し上げます。ありがとうございました。
ミッドナイト・プレス 山本かずこ/2020年10月20日記

*「midnight press web」No.14を発行しました。
Special Edition for Koubun Okada
1 は、岡田幸文追悼文集として、中村剛彦副編集長(臨時復活)編集により、発行されたものです。ご執筆いただいたみなさま、ありがとうございました。なお、このSpecial Edition は、2(9月あるいは10月)の発行も予定しています。
*中村剛彦さん(midnight press元副編集長)による、「ほんとうの詩を追い求めた人 ——岡田幸文さんの思い出」が、「えこし通信」25号(2020/7/7発行)に掲載されました。「えこし会」のご厚意により転載させていただきます。中村剛彦さん、ありがとうございました。(2020/7/23)
*岡田幸文「編集後記」(1983年から2019年までの約35年間)を当ホームページで掲載しています。詩人であり、編集者であり続けた岡田の「編集後記」を通して、昭和から平成にかけて、日本の現代詩がいかに書かれ、読まれてきたのかが伝わる貴重な資料ともなっていると思います。いずれ、一冊の書物にまとめることを考えていますが、それまで、ホームページ上でお読みいただければ幸いです。(隔日掲載/奇数日を目標としています)2020/4/29
*詩学1983,6~88,8 「詩の新聞] [詩の雑誌midnight press」創刊号((98)秋号〜2006年31号「midnight press EXTRA」2008年夏 「midnight press WEB」2012 〜
*黒壇貴行さんの第一詩集『蒼都の実存』を刊行いたしました。
詳細はこの下をごらんください。
*兼子利光さんの『パゾリーニの生と〈死〉 生きられた映像の詩学』がデイリーBookウオッチにて紹介されました。2020/1/26
*武内健二郎さんの第一詩集『四角いまま』を刊行いたしました。詳細はこの下をごらんください。
*渡邊一さんの『流謫と「北方」』を刊行いたしました。詳細はこの下をごらんください。
*倉田良成氏が、8月25日亡くなられました。享年66。ご冥福をお祈りいたします。
・中村剛彦さんの「追悼・倉田良成」をfacebookより転載しました。
*八木幹夫さんの新詩集『郵便局まで』を刊行しました。詳細はこの下をごらんください。
・『郵便局まで』の野村喜和夫氏による書評が、2019年10月7日付公明新聞に掲載されました。
・『郵便局まで』の久保隆氏による書評が、2019年10月26日付図書新聞に掲載されました。
*ふし文人さんの新詩集『サラサラと流れる水くさい水』を刊行しました。詳細はこの下をごらんください。
*山羊塾第16回 井上輝夫「詩と哲学と安曇野」は、11月9日に開かれます。詳細はこちらへ。
★新刊のおしらせ
岡田幸文『そして君と歩いていく』
A5変型・上製 定価:本体2000円+税 112頁 2020年7月29日発行
『そして君と歩いていく』は、岡田幸文の第三詩集となります。
『あなたと肩をならべて』『アフター・ダンス』をまとめて以来、約三十年の月日が流れています。この間、詩のそばで生きながらも、詩を書くことはありませんでした(個人誌「冬に花を探し、夏に雪を探せ。」を出すことになった理由の一つは、詩を書きたくなったからだと言っていました)。詩を書かなかった日々、岡田は、すぐれた一篇の詩を世に伝える「仕事」をひたすら続けていたように思います。
「詩の新聞 midnight press」の編集後記には、イタリアの詩人、ウンガレッティの言葉を紹介している箇所があります。
「まさに詩だけが——私はそれを恐ろしいまでに学び取ってきた、そして、身に沁みて知っている——わずかに詩だけが、どれほどの悲惨が押し寄せてきても、自然が理性を支配しても、人間がおのれの作品をかえりみなくなり、たとえ《元素》の海に漂っていると誰もが気づいたときにも、まさに詩だけが、人間を回復できるのだ」と。
そして、岡田の言葉は次のように終わっています。
「こういう応答、練り直しこそ、詩のそばで語り、そして生きることだろう。」と。
この詩集のタイトルは、共に生きた、同志でもある私への岡田の言葉です。これからも、詩のそばで、共に歩いていきたいと思いす。
二〇二〇年 六月二十一日 夏至の日に 山本かずこ
「あとがきにかえて」より
以下に、詩集の最初に収録された「エニグマの像」を紹介します。(2020.8.8 山本記)
エニグマの像 岡田幸文
なにもかもが途絶えた昼下がり
さそうものがある
ひとだろうか
獣のにおいがする
人のかたちをしたそのものが呪を口にしていると知れたとき
陽はすでにスカイラインを沈みはじめている
かいま見られたものが書き割りの背後に隠れるとき
書記が登場する
それが再死のことだと知れたとき
もはや たれもいなかった
つばめは、いま、どこを飛んでいるのだろう
回収されるものを遠く離れて
生涯の始まりを記述するものがいる
ひとだろうか
★新刊のおしらせ
山本かずこ『恰も魂あるものの如く』

A5変型・上製 定価:本体2000円+税 96頁 2020年9月23日発行
十五年ぶりの詩集となります。今回、書き下ろしの詩が約半分をしめますが、これらの詩篇のほとんどは、昨年夏の終わりに書きあげたものです。急に詩が書きたくなったのです。
「君は、詩を書かなければいけないよ」と、折に触れて、そばで導き続けてくれた夫・岡田幸文(二〇一九年十二月九日没)の言葉に、時を得て、やっと応えられるときが来たような気がしました。
これまで、一冊(詩篇、およびエッセイを収録した『リバーサイド ホテル』)をのぞいて、すべての詩集は岡田が手がけてくれたものでした。そして、この詩集もまた、手がけてもらいたかったと、心から思います。
この詩集を、わたしを導き育ててくれた、岡田幸文に捧げます。愛と感謝をこめて。
二〇二〇年 七月二十九日 山本かずこ
[あとがきにかえて」より
以下に、詩集の最初に収録された「還暦の鯉」を紹介します。(2020.10.30記)
還暦の鯉 山本かずこ
還暦の鯉をよんでいると
さかなのにおいがしてきた。
ずっと前、
新聞の薔薇の花をみていると
薔薇のかおりがしてきたことがあったが、
きょうのは
還暦の鯉だった。
生きているとおもった。
生きているさかなのにおいだ。
釣り糸の先で
逃げたくて、はねている。
そのはねた水がわたしの顔にとびちっている。
「さわってみいや」
父が言った。
「こわいき、いやや」
とわたしが言った。
五歳だった。
父は、
還暦の鯉に同情はないだろう。
父が死んだのは、五十六歳だった。
わたしは、
「還暦」という言葉の釣り針にまずひっかかり、
いまは、水中にて、もがいているところか。
やがて、浮上する、そのしばらくのあいだ。
註「還暦の鯉」井伏鱒二の随筆
★新刊のおしらせ
黒壇貴行『蒼都の実存』
四六判・上製 定価:本体2800円+税 装丁・大原信泉 2020年2月10日発行
黒壇貴行(こくだん たかゆき)さんの第一詩集『蒼都の実存』を刊行いたしました。
閉塞する「現代詩」の時空に、清新の風を吹き入れんと編まれた意欲的詩集です。
序詩を含む、64篇が収録されています。長い詩が多いので、「孤独の内部」から、その一部を引いてみます。
孤独という執念深い陰影が
私の動作や生活の隅々を
一分の隙もなく尾行してきた
孤独という執念深い片割れが
私の観念や思索の暗がりを
少しの音も立てずに尾行してきた
孤身に巣食う孤独には内部がなかった
孤身に憑依する孤独には異世界の様な外面的な空漠があった
眼を閉じると瞼の影以外は何も見えず
その闇は深度を増すことがなかった
人混みの中に孤独を忍ばせてみても
無関心な視線の大群が私を素通りするばかり
(「孤独の内部」より)
332頁にわたる黒壇氏独自の詩空間から、現代詩の「いま」を見出す瞬間に、読者は立ち会うことができるでしょう。
(2020.0210 記)
★新刊のお知らせ
武内健二郎『四角いまま』
A5変型・上製 定価:本体2500円+税 装丁・大原信泉 写画・窪田順 2019年12月15日発行
武内健二郎さんの第一詩集『四角いまま』を刊行しました。
「はじめての詩集とは思えない密度を有したもので、ひとつひとつのことばが含意する時空の奥行きに惹かれました」とは、送られてきた武内さんの詩の原稿を拝読した岡田の感想です。「この人は、詩に真摯に向き合い長く詩を書いてきた人だ」とも言っていました。このような詩がひそかに書かれていたことに驚きとよろこびを感じていたようでした。
読者におかれましても、読み進めるごとに、ことばがまるで、時を経てやってきたいきもののように感じられることでしょう。このひっそりとたしかにいきづくことばに、多くの方々にふれてもらいたいと願います。
なお、この詩集の詩篇は、貴重な活版印刷で印刷されています。
以下に、一篇の詩を紹介させていただきます。
「体位」
約束を果たして
わたしの身は
結び目がほどけた
一本の紐のよう
まだ少し
捩れている
(2020.0125 記)
★新刊のお知らせ
渡邊 一 『流謫と「北方」』
四六判・上製 定価:本体4500円+税 装丁・大原信泉 2019年11月10日発行
このたび、渡邉一氏の『流謫(るたく)と「北方」 鷲巣繁男の世界の成立と現在』を刊行いたしました。
鷲巣繁男氏は十三冊の詩集、十三冊の評論集など多くの著書を出版し、一九七一年に藤村記念歴程賞、一九八二年には高見順賞を受賞した詩人です。が、一九八二年の死とともに、鷲巣繁男へ向けられる言葉は一気に途絶えてしまったかのような観があります。
本書は、日本現代詩の孤峰、鷲巣繁男の詩篇を精緻に読み解き、詩人の〈真実〉に迫る力作詩人論であると同時に、日本現代詩のなかの鷲巣繁男を通して、詩とはなにかを追求する書でもあります。
また、詩の現在を考察する上でも貴重な労作となっています。
(2019.11.09 岡田幸文 記)
★新刊のお知らせ
八木幹夫『郵便局まで』

A5変型・上製 定価:本体2300円+税 装丁・大原信泉 装画・Ameena Rose Williams 2019年9月1日発行
このたび八木幹夫さんの新詩集『郵便局まで』を刊行しました。草木の時間に耳を傾け、人の時間に目をやるとき、一篇の詩が生まれる。ことばの魅力をよく知り尽くした八木さんの抒情精神が見事に生かされた詩集となりました。読んでいて、思わず唸らされることがしばしばで、八木さんの詩法に堪能させられます。
長い詩が多いので、タイトルポエムからその一部を引いてみます。
歩いて10分ほどの距離だ
傘をあおる風
路面はふんわりと雪につつまれた
誰も通らない道を戻ってきて
郵便局にむかう足跡に気付いた
(さっきここを過ぎたワタシのものだ)
振り返るまでもなく
雪は往路と帰路の痕跡を消していく
それがとても嬉しいことに思えた
雪よ ふれ
(「郵便局まで」より)
詩集一巻を読み終えたとき、読者は「非情の抒情詩人、八木幹夫が到達した未踏の領野」のなんたるかを味わうことでしょう。この珠玉の詩集が多くの方々に読まれることを願っています。(2019.9.16)
*『郵便局まで』の野村喜和夫氏による書評が、2019年10月7日付公明新聞に掲載されました。
★新刊のお知らせ
ふし文人『サラサラと流れる水くさい水』

A5変型・並製 定価:本体2500円+税 装丁・大原信泉 装画・伏見光子 2019年9月20日発行
ふし文人(ふしふみと)さんの第一詩集『サラサラと流れる水くさい水』を刊行しました。浮遊するものたちが闇を駆け抜けていくとき、キラキラと輝くものたちが世界を照らす。そのとき、風のように歌が生まれる。川のように歌が流れていく。21世紀の吟遊詩人、ふし文人が紡ぐことばは、ポップな響きを聞かせつつ、生の切なさを歌います。
長い詩が多いので、「アルタ前の固ゆで卵」からその一部を引きます。
彼の潤んだ眼を見ると、そこには焦りと期待と夢と不安がこんがらがっ
ていた
これが東京という町なんや
私はやりきれない哀しさと、少しの勇気を胸にもらった
見知らぬ人々でごった返すアルタ前をあとにして
ふと見上げると、そこにはネオンが光っていた
「みんなの夢が叶うといいね」
それは美しくもはかない物語のように
私のこころを強く揺さぶった
ふしさんは、詩を書く一方で、映画を作られています。言葉と映像について、ふしさんはこんなことを言っています。「共通点はどちらにも文法があり、またカオスな世界を限定するということ。いや、人間らしくする、といったほうがいいだろうか。」言葉に映像に、チャレンジングな試みを続けるふしさんのこの詩集が、ひとりでも多くの方々に読まれることを願っています。(2019.9.20)
★新刊のお知らせ
兼子利光『パゾリーニの生と〈死〉 生きられた映像の詩学』
四六判上製 定価:本体3100円+税 装丁・大原信泉 2019年5月20日発行
かつて、このホームページで連載された兼子利光さんのパゾリーニ論が一冊の本になりました。
「ピエル・パオロ・パゾリーニ(一九二二—七五)の決して長いとは言えない五十三年の生涯、惨殺死という衝撃的な死で閉じた生涯を、その際立つ個性の、外からは窺い知れない心の底のほうから特徴づけるものは何か。」
こうした印象的な一文から書き起こされる『パゾリーニの生と〈死〉』は、読み進めるにつれてぐいぐいと引き込まれます。兼子さんは、パゾリーニの全映像作品を深く読み解くことで、〈世界〉の新しい見方を提示したのだといえます。
パゾリーニの死は、パゾリーニに属さない。
パゾリーニの死は、〈社会〉に属する。
イタリア現代史をふまえて
パゾリーニの映像/詩と〈死〉を徹底的に読み解く
画期的パゾリーニ論
これは帯文のことばですが、この本を読み終えたとき、この論考がいかに画期的なものであるか、読む者は深く知るでしょう。
「わたしにとってパゾリーニの映画作品は長い間、カフカの『変身』の主人公がある朝、目覚めたとき感じた「気がかりな夢」のようなものだった。その「気がかりな夢」に少しでもかたちを与えようと試みたのが、このパゾリーニについての考察である」(著者「あとがき」より)
パゾリーニの詩が多く紹介されているのも、この本の大きな魅力です。
それはあの匂いのようだ
雨上がりの野原や川岸から
すばらしい季節のはじまりの日々に、
街に吹いてくるあの匂い。
きみはそれがなんなのかわからず、
なつかしい想いで気も狂わんばかりだ。
(パゾリーニ「掘削機の嘆き」より。兼子利光訳)
肌に吸いつくようなベルベット加工の手ざわり、そして赤と黒で統一された装本も、一度手にとって味わっていただければ幸いです。
*ピエル・パオロ・パゾリーニ(1922—1975)イタリアの映画監督、詩人、小説家、思想家。1961年、『アッカトーネ』発表以後、『奇跡の丘』『アポロンの地獄』『テオレマ』『王女メディア』などを経て、「生の三部作」である『デカメロン』『カンタベリー物語』『アラビアン・ナイト』を発表、その後、「生の三部作」を放棄して、『ソドムの市』を制作。その撮影を終えた直後、1975年11月2日、ローマ郊外で激しく暴行された上、轢殺された。詩集に『グラムシの遺骸』ほか、小説に『生命ある若者』などがある。
*『パゾリーニの生と〈死〉 生きられた映像の詩学』
がデイリーBookウオッチにて紹介されました。 2020/1/26
*2018年までに刊行された詩集については、ミッドナイト・プレス既刊詩集、ミッドナイト・プレスの本などをごらんください。